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医療相談Q&A こんなときどうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデーうべ「医療相談Q&A」、サンデーワイド「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。

Q.
老眼が始まり近くが見えにくくなりました。メガネは掛けたくありません。遠近両用コンタクトレンズの存在を最近知りましたが、どういうものでしょうか。コンタクトレンズの使用経験はありませんが大丈夫ですか?(45歳、女性)

A.
遠近両用コンタクトレンズは一枚のレンズに遠くを見るための度数と近くを見るための度数が入っているものです。ソフトレンズとハードレンズがありますが乱視の強い方には遠近両用のソフトコンタクトレンズは適しません。コンタクトレンズの使用の経験のない方でも、練習をすれば装用することができます。
レンズによって遠くだけでなく近くも見えやすくなります。遠近両用メガネとは異なり、コンタクトレンズでは視線を動かさずに遠くも近くも見ることができます。しかし子供の頃のように遠くも近くも自由自在にクッキリと見えるようになるわけではなく、「夜間の運転の際には光が広がったようで少し見えにくい」「とても小さな文字は読みにくい」などの症状が残ることもあります。このために装用にあたっては、「片目ずつの視力にこだわらず、両眼視で不自由がなければ良い」「夜の運転で見えにくい場合には度の薄い眼鏡をかける」などの妥協が必要なこともあります。
目に病気のある方などでは遠近両用コンタクトレンズが適さない場合もあります。老眼があり、なるべくメガネを掛けたくない方は眼科でご相談ください。

くまがい眼科院長 熊谷 直樹先生

■プロフィル
神奈川県出身 平成2年横浜市大医学部大学院修了 医学博士
ニューヨーク大学医学部留学 横浜市大眼科講師を経て平成8年山口大学医学部眼科に赴任 平成13年より山口大眼科助教授 平成19年くまがい眼科開院 日本眼科学会認定専門医など
(2018年10月10日 サンデーうべ掲載)