Q.
糖質ダイエットは安全ですか?(48歳、男性)
A.
糖質制限にはお米や麺類を1食とらない場合や全くとらない場合など、種々の方法があります。
メリットは血糖の上昇やインスリンの分泌を抑えて、脂肪がつきにくくなり簡単に痩せることができます。デメリットは筋肉量が落ちる、カロリー摂取量や食物繊維が減ることです。さらにストレスを感じ、食事を楽しめなくなり、仕事や家事の集中力が低下する、腎臓機能悪化や便秘になることさえあります。
日本人は摂取カロリーの60%を糖質に頼っています。特に糖質とりすぎの人、肥満気味の血糖値が高めの人には、この方法は向いています。
糖質を減らした分のカロリーは肉、卵、魚、豆腐、チーズなどを食べて補う必要があります。また減った米や麺類の食物繊維は、野菜やキノコ、海藻などで補う必要があります。糖質制限ダイエットは寿命、動脈硬化、認知症へ不利に働くという研究が多いとされ、まだ評価の定まっていないのが現状ですから、どうしても必要な人は極端なことは避け、今までより少なめの糖質を3食バランス良くとるのが良いでしょう。
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吉中内科医院院長 吉中 博志先生
■プロフィル
金沢大学医学部卒業。山口県立中央病院、山大内科系大学院、宇部興産中央病院などを経て昭和60年に開業。日本臨床内科学会専門医。 |
(2020年5月8日 サンデーうべ・ワイド掲載) |