地元探訪記 Vol.82
『芝中の跨線橋』
芝中の跨線橋
跨線橋の上部
国道190号は、松山町から恩田方面へ向かう途中でJR宇部線を跨線橋で横切ります。現在の4車線道路は後年の拡幅を重ねた結果で、最初の道は昭和10年前後に造られたことが分かっています。昭和初期に作成された都市計画図にこの道がなく、昭和11年改訂の宇部市街図には記載されていることから判明しました。
昭和初期に作成された都市計画図
島の旧郷土資料館横には一対の大きな石柱が保存されており、それぞれ芝中橋と宇部鐵道の文字が刻まれています。芝中地区には主要な河川が見当たらないので、鉄道が国有化される前に建設された初期の跨線橋に据えられていたのではないかと思います。両側から土を盛ってスロープを造り、鉄道との立体交差構造を造るのは当時からすれば大工事だった筈です。
旧郷土資料館にある石柱
現在の跨線橋は全体がコンクリート構造で、鉄道の電化時か道路を拡張したときに造り替えられています。架線を追加設置すると上部に支障が出るので、部分的に取り壊して造り替えた古い跨線橋が床波地区にみられます。東岐波地区の跨線橋はあまり改変されておらず、芝中の跨線橋も同様の構造だったと思われますが、これを裏付ける写真などはまだ見つかっていません。いつの日か、芝中橋と宇部鐵道の石柱が現地に据えられていたことが分かる写真が見つかるのを期待しています。
東岐波にある古い跨線橋
床波にある古い跨線橋
文責/宇部マニアックス(山本健二)
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※2023年03月30日に修正・更新した記事です。 お出かけの際はお店の公式サイトやSNSなどで最新の情報を確認してお出かけください。