地元探訪記 Vol.97
『市境を訪れる ⑵丸河内』
国道190号の市境標識
国道190号の流川交差点を過ぎて西に進むと、緩やかな上りになります。丸河内溜め池が右側に見え始める辺りに市境標識があり、山陽小野田市の丸河内交差点に差し掛かります。まず国道から南側を探索しましたが、なだらかな丘は住宅地や店舗などに変わっていて市境を特定できるものが殆ど見つかりませんでした。
丸河内溜め池
国道より北側はもっと複雑です。市境は丸河内交差点付近から北に伸びる分水界ではなく溜め池の岸辺に設定されています。特に西側は細長く突き出た入江をたどっています。溜め池全体が宇部市に入るような境界設定は、東岐波地区と山口の市境の一部にもみられます。
歴史的にみて厚南村が宇部市に編入されたのは昭和16年でした。丸河内は小野田に近く経済面の結びつきも強かったので、分離することが合併時の要望事項の一つでした。丸河内地区の小野田市編入は昭和18年なので、溜め池の岸辺をなぞる市境はこのときの設定かも知れません。
溜め池の西岸を直進する現在の国道の4車線道路ができたのは平成初期でした。それ以前は対面交通の道が溜め池を避けて左にカーブし、工場がある塀の外側に市境標識があったとおぼろげながら記憶しています。数十年前にここの道路工事に従事し、そして今この場所をコラムに書く身になろうとは私自身思ってもみなかったことなのでした…。
旧道と現在の国道の分岐点
文責/宇部マニアックス(山本健二)
宇部マニアックス ウェブサイト
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※2024年06月28日に修正・更新した記事です。 お出かけの際はお店の公式サイトやSNSなどで最新の情報を確認してお出かけください。