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地元探訪記 Vol.103
『巨人(おおひと)伝説』

2024.12.27

〝遙か昔、巨人がいた…瀬戸内海を一跨ぎして対岸へ渡ろうとしたが、褌の端が海水に浸かって溺れてしまった…ここにあるのは巨人の足跡で、もう片方は豊後の国の生姜畑にある…〟俄には信じがたい伝説が昔の小羽山地区にありました。

巨人の足跡の推定地

小羽山小にあるマップ

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県道琴芝際波線の小串台を過ぎて県営住宅の西側、やや道が曲がった場所に足跡の形をした沼地があったようです。沼は180畳程度の広さで、かかとが中山側を向く左足の形だったと小羽山小学校十周年記念誌に記されています。巨人が人間と同じ比率と仮定すると背丈は200m程度になりますが、それでも大きく足を踏み出しても次の一歩は海まで届きません。小羽山の高台からは九州が見えるので、海の向こうに見える豊後の国に思いを馳せて生まれた伝説でしょうか。

小羽山墓園からの眺め(対岸は九州)

小羽山小学校十周年記念誌(民話)

 

この沼地は道路の拡幅や住宅建設で早くに失われました。過去の航空映像でそれらしき沼を確認できますが、現地を撮った写真をまだ見たことがありません。昭和後期までは残っていたようなので、個人的に撮影された写真が発見されることを期待します。

北迫と請川の間の太郎田、厚南黒石の池の近くにも類似する足形の池沼があったようですが、まだ調べていません。市小野の東には羽根越という古い峠が地理院地図に記載されています。かつては跳ね越し峠とも書かれたようで、諸国を巡って庶民を救済した行者の役小角の伝説が想起されます。

羽根越堰堤

文責/宇部マニアックス(山本健二)

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※2024年12月27日に修正・更新した記事です。 お出かけの際はお店の公式サイトやSNSなどで最新の情報を確認してお出かけください。

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