第4回 プロサッカー選手になって恩返しがしたい。
ヴィッセル神戸ユースチームに進みJリーガーを目指す
渡邊悠平さん(厚南中3年)
スポーツが大好きな両親のもとに誕生した3きょうだいの末っ子。姉と兄の影響で自然とボールを蹴るようになった。サッカーが大好きで、ひたむきに努力を続けた青年はその実力が認められ、4月からプロサッカーチーム・ヴィッセル神戸のユースチームに入団することが決まった。プロサッカー選手になるという夢の実現に向けて、新しいステージでの挑戦が始まる。
アスリート志向の両親に勧められて5歳からサッカースクールに通い始めた。運動神経が良く、一目を置かれる存在だったが経験を積むために、中高一貫でサッカー選手のエリートを養成するJFAアカデミーの入団テスト挑戦を両親に勧められた。3次選考まで進んだが不合格だった。悔しかった。この経験で更なる向上心が芽生え、プロサッカー選手を強く目指すようになった。
中学生になると宇部市と山陽小野田市を拠点に活動するクレフィオ山口FCに入団。全国大会出場を目指して汗を流した。主戦場はアタッキングミッドフィルダーだが、ボランチやサイドハーフもこなすユーティリティープレーヤー。スピード感のあるドリブルと得点につながる正確なパスでチームの勝利に貢献し、中学2年時には念願の全国大会出場を果たした。クレフィオ山口FCの辻野昌宏監督は「うまいだけではなくハードワークができる選手」とチームでの功績をたたえている。
うまくなりたい一心で、中学1年から始めた毎日の自主トレは3年間続けた。練習相手は父親。サッカーの競技歴はなかったが専門書を読みあさり、トレーニングメニューを考えてくれた。日没後は車のヘッドライトのあかりを頼りに、ドリブルやパスの練習に明け暮れた。
食事などの健康面は母親がサポートしてくれた。ケガをしにくい体を作るため、体幹トレーニングも勧めてくれた。生活管理とトレーニングのおかげで現在の体脂肪率は一ケタ台。徹底した体調管理のおかげで、高いパフォーマンスを維持できている。
ヴィッセル神戸ユースは高校生年代最高峰の「プレミアリーグ」に属する強豪。入団オファーを獲得したきっかけは、全国の優秀な選手が集まる「ナショナルトレセン」での活躍だった。実は他チームからもオファーを受けたが、パスをつないで相手ゴールに迫るスタイルにほれ込んでヴィッセル神戸ユースへの入団を決めた。
4月からは単身神戸へ。「家族や仲間、お世話になった指導者の方々への感謝の気持ちを忘れず、プロになって恩返しをしたい」と力強く語ってくれた。
(サンデーうべ 2018年2月9日号掲載)