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地元探訪記 Vol.96
『中津瀬神社移転の謎』

2024.06.01

中津瀬神社の全体像

今年の新川市まつりは曇りがちな天候を打ち負かすほどの人出でした。本コラムの第一作「真締川の新川掘削」で書いたように、新川市まつりは五穀豊穣と街の発展を願って新川の東岸に祀られた中津瀬神社を中心に市が立ったのが始まりです。今年も御旅所祭として御輿と神馬が中津瀬神社から旧新川橋に向かいました。

旧新川橋上での神事

神事から戻るところ

御旅所祭を橋の中央で行うのは、享和元年(1801年)創建の中津瀬神社がこの辺りで新川に面していたことに因みます。しかし明治44年に社殿は東方へ遷され、戦時の焼失と復興を経て現在に至ります。移転の理由は、一般には明治43年に新川の川幅を拡げ常盤通りを整備したとき神社がかかるためと説明されています。しかし新川の中核的存在である社をそう簡単に移動するのだろうかという疑問が起こります。移転した理由は他に何も分かっていません。

 

市制紀年碑

ライオン像(旧錦橋にあった親柱)

井戸跡の表示

御神水

この問題を含めて、主に新川地区の昔の姿を探求しているのが新川歴史研究会です。研究会は、以前の郷土グループと中津瀬神社の総代会長などの関係者が合流する形で設立されました。目下の課題の一つに中津瀬神社の社史制作があります。昭和51年の社殿改築を記録した8ミリビデオが見つかり、DVDに変換した映像を解析することで石灯籠などの配置に新たな知見が得られました。研究会では神社境内の写った昭和期のスナップ写真など、昔が分かる資料を募集しています。

文責/宇部マニアックス(山本健二)

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※2024年06月01日に修正・更新した記事です。 お出かけの際はお店の公式サイトやSNSなどで最新の情報を確認してお出かけください。

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