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山口県では珍しい男性ヨガインストラクター
戸川 勝也さん

2020.10.01

 県内では珍しい男性ヨガインストラクター。宇部、山口、萩などの施設やスポーツジムを中心にヨガ教室を開いています。

 18歳からの11年間はフィットネスクラブに勤務。内6年間はマネージャーを一任され、店舗の運営、管理を学びました。専門的な分野を広げるため、病院に併設されるメディカルフィットネスに転職。医療や多職種と連携し、運動療法を提供してきました。さらなる指導の幅を深めようと、フィットネスクラブ時代にレッスンを行ってきたヨガを本格的に学び、ライセンスを取得しました。

 資格取得後は、勤務するメディカルフィットネスの利用者であるシニア層にレッスンを提供。ヨガに初めて触れるシニア層が多い中で、安心してヨガを楽しんでもらえるようアレンジを加え、対象者に寄り添った指導を行ってきました。その反面、本来のヨガポーズの提供ができないことや、自身の指導の幅が狭まっていくことにジレンマを感じ、独立を決意。2019年、ヨガやパーソナルトレーニング、健康指導などを各地で行う「フィットネス・ラボ・タイム」を設立しました。

 提供するのは、ブロックなどの補助器具を使うことでヨガの効果を最大限に引き出す「アイアンガーヨガ」をベースにしたオリジナルヨガ。体が硬い人でも補助器具を使用することで、正しいポーズを取ることができるそうです。

 指導の中で大事にしているのは、「ひとつ先を誘導してあげること」と戸川さん。見た目だけのポーズを伝えるのではなく、「指先をもっと遠くに持っていこう」や「おしりをつけよう」などという具体的な動作を言い添えることで、体が変化する一歩先へと導きます。

 教室に訪れる利用者もまた、ヨガ初体験の人がほとんど。細かい動作や微妙な感覚が伝わりにくく、意思の疎通やギャップの埋め合わせに苦心したんだそう。しかしヨガを深く学んだことで、以前よりもレッスンの仕方や考え方が変わったとも話します。「無理にポーズを取るのではなく、段階をつけた指導に注力し、複数人で行っても置いてきぼりにさせない雰囲気づくりを心掛けています」

 また、ヨガの哲学的な要素もレッスンに取り入れる。「ヨガの教えに“アヒムサ”という、非暴力を意味する言葉があり、それは“自分を傷つけない”という意味でもあり、 “がんばりすぎない”という言葉に変換する。その日のレッスンは“無理をさせない”ことを意識した声掛けや指導法に変え、内容にバリエーションを持たせている」とし、「それが、レッスンが終わったあとの笑顔につながれば一番の喜びです」と、自身も爽やかな笑顔を見せてくれました。

 今後については、「当面はスタジオを持たずにフリーで活動し、顔と名前を覚えてもらうことでレッスンや教室を増やしていけば」と抱負を語ってくれました。

※2020年10月01日に修正・更新した記事です。 お出かけの際はお店の公式サイトやSNSなどで最新の情報を確認してお出かけください。

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