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地元探訪記 Vol.86
『黒杭村』

2023.07.27

黒杭村の文字がある石灯篭

住む人が殆どない山野ながら、後年開発が進んで家が建ち並ぶ居住区となった地域は市内にいくつもあります。川上地区のあすとぴあはその代表格です。では、昔はかなりの居住者があったのに何かの原因で消えてしまった村というのはどうでしょうか。その一つとして歴史的に知られているのが黒杭村です。

奇しくも黒杭村はあすとぴあから沢波川を挟んだ南寄りの山中にありました。最盛期には数十軒の民家があり、床波より栄えていたとする伝承があります。資料によれば江戸末期までに民家が十軒以下に落ち込み、現在では集落としての黒杭村は既にありません。

黒岩山の古道入り口

黒岩村の道標

黒岩村の古道入り口

それでも黒杭村は伝説的存在ではなく、当時を記した史跡が随所にみられます。黒岩山の北側には開に抜ける古道があり、村の有力者と推測される人物が据えた道標が今もあります。北側の山中にある河内大明神には、明白に黒杭村と読み取れる石灯籠があります。この周辺が村の中心と思われますが、屋敷跡は知られておらず、集落の道はほぼ失われていて道標のある古道も徒歩での通行が困難なほど荒れています。

河内大明神に向かう道の入り口

河内大明神の鳥居

焼火神社に向かう道

黒杭村が消滅した原因は正確には分かっていません。疫痢の流行に原因を求める説もあります。江戸期には琴崎や西山でも感染症が蔓延した記録があるので、他地区へ移るなどして人口流出が起きた可能性もあります。真相に迫るには新たな客観資料の出現が待たれます。

文責/宇部マニアックス(山本健二)

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※2023年07月27日に修正・更新した記事です。 お出かけの際はお店の公式サイトやSNSなどで最新の情報を確認してお出かけください。

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