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地元探訪記 Vol.74
『もう一つの戦時の出来事』

2022.07.29

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来見地区の全景

8月に入れば、既に80年近くが経ったあの日を思い起こす方も少なくない筈です。宇部市街部は空襲によって工場群はもちろん民家も学校も壊滅的な被害を受けました。そしてここにもう一つ、小野の来見(くるみ)地区で起きた戦時中のある出来事を紹介します。来見はVol.51「大雨で水面下に沈む橋」で紹介した荒来橋の東側にある集落です。

全体

それは昭和19年10月15日午後3時の出来事でした。当時の脅威であったB29迎撃のために配備された最新鋭の戦闘機2機が小月基地から飛び立ち、高高度上昇テスト実施中に基地との交信が途絶え、爆発音と共に来見地区の金山へ墜落し炎上したのです。この事故で陸軍准尉2名が殉職しています。今のところ現地に据えられた建立趣意の石碑にある情報がすべてで、書籍をあたってみたものの事件に関する記載を見つけることができていません。

建立趣意碑

来見地区の十字路の角地には、墜落した機体の尾翼とプロペラを取り付ける部材が置かれています。部材は変形し、内部には煤も付着していました。金山の山中に散乱していたものを地元在住者が麓まで運んで祀ったのでしょう。直接的な戦災ではありませんが、当時の状況を今に伝える重要な資料です。子どもを抱いた慈母観音菩薩像が平和を願う象徴的存在に思えました。

戦闘機の先端部分

内部に残る煤

尾翼

慈母観音菩薩像

文責/宇部マニアックス(山本健二)

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