人間勉強道場「自然の泉」（浅尾法灯総長、宇部市明神町３丁目）はこのほど、二俣瀬木田の般若の里総合本庁で「浅尾総長テープ講演会」を開いた。合間には岡本武さんが、人間勉強で苦難を乗り越えた体験を発表した。

小心で打算が強く、自分が得をすることばかり考えていたという岡本さんは、妻の勧めで自然の泉の講演会に参加。浅尾総長の「求めるばかりの生き方は、塩水を飲むように心が渇く。少しでよいから与える生き方を心掛けよう」という言葉が心に響き、打算的な性根をたたき直そうと人間勉強を始めた。

人間勉強は人生の節目で心のよりどころとなった。土地改良換地士の資格試験では自信が持てず不安に襲われたが、浅尾総長の「今日に誠を尽くすことが、昨日の後悔からも明日の不安からも解放される道である」という言葉で落ち着きを取り戻して合格。職場の事務効率化に伴うパソコン導入の折には、苦手意識があり、自分だけ取り残されるのではないかという焦りから不眠症に陥ったが、「できるかどうかを考えるから迷いが出る。やりきる覚悟があるかどうかだ」という言葉に支えられ、必要なスキルを身に付けた。また、これらの経験を仕事に生かし、管理職への昇進も果たしたという。

岡本さんは「『心に感謝がなくなると、不安、恐怖、憎しみが住み着く』という浅尾総長の言葉を胸に、これからも周囲への感謝を忘れずに生きていく」と語った。

体験を発表する岡本さん（提供）