自然の泉講演会 中本さんが体験を発表
人間勉強道場「自然の泉」(浅尾法灯総長、宇部市明神町3丁目)はこのほど、二俣瀬木田の般若の里総合本庁で月例の「浅尾テープ講演会」を開いた。合間には、中本義行さんが職場の人間関係による引きこもりから立ち直った体験を話した。
高校卒業後、大手化学メーカーに入社した中本さんは22歳で大学に派遣され、先端分野の研究に2年間従事した。会社の期待を背負って職場に戻ったものの、人間関係のつまずきが原因で無気力になり、家に引きこもるようになったという。
休職が1年4カ月におよび解雇も覚悟したころ、叔母に誘われて参加した自然の泉の講演会が、人生の転機となった。
髪はボサボサで無精ひげを生やし、ジャージー姿の中本さんに向かって浅尾総長は汗だくになって何時間も話し掛けた。「大人は、甘えもわがままも許されん。辛抱するのだ」というひと言が胸に響き、「甘えやわがままを捨て、やり直そう」と決意すると、近づくことさえできなかった会社に顔を出すことができたという。
復帰後は仕事に励み、日本工業規格(JIS)に採用された特許取得に貢献。65歳で親会社を退職するまで、20件の特許取得に関わった。
中本さんは「『恩という土台を忘れず生きよ』という浅尾総長の言葉を胸に、これからも恩返しと親切の両輪で人生を歩んでいきたい」と話した。
体験発表をする中本さん(提供)
※2024年06月01日に修正・更新した記事です。 お出かけの際はお店の公式サイトやSNSなどで最新の情報を確認してお出かけください。