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医療相談Q&A こんなときどうすればいい?

わたしたちの街のドクターが答えます!

Q.
 40歳代の男性です。男性型脱毛症(AGA)のために治療中です。現在、プロペシアという薬剤を服用しており、効果は得られているような気がします。しかし、6月13日からプロペシアよりも効果の高い薬剤が処方されるようになったと知りました。本当により強い効果が期待出来るのでしょうか。


A.
 今年の6月からAGAに対して処方可能となったのはザガーロという薬剤です。ザガーロの成分デュタステリドは、前立腺肥大症のために開発された薬の有効成分でしたが、その後にAGAに効果があることが分かりました。プロペシアよりも男性ホルモンの「DHT(ジヒドロテストステロン)」を効果的に抑制することが発見され、本来は前立腺肥大症のための薬をAGA治療薬として服用する人もいました。AGAの原因物質である「DHT(ジヒドロテストステロン)」の産生を促す酵素「5α−還元酵素(リダクターゼ)」にはT型とU型があります。ザガーロはこの「5α−還元酵素」のT型とU型の両方の働きを抑える事ができます。これに対して、プロペシアは「5α−還元酵素」のU型のみにしか作用しません。つまり、これまでU型にしか作用しないプロペシアではあまりAGA治療で効果が得られなかった人も、ザガーロがT型とU型の両方に作用することによって、治療効果が期待できるようになりました。興味があれば、お近くの医療機関にご相談して下さい。


金沢守クリニック院長 金沢 守先生

■プロフィール
平成2年:山口大学医学部卒業
山口大学医学部附属病院、宇部記念病院、阿知須同仁病院などを経て平成23年9月7日「金沢守クリニック」を開業

      
(2016年7月27日 サンデーうべ掲載)