地元探訪記 Vol.105
『村松の海岸』
毎月のコラム題材は、その時々でホットな話題があれば選定するくらいで些か気まぐれです。過去のコラムを調べていて、ここ数年海に関するコラムを書いていないことが分かったので、久し振りに村松の海を眺めてきました。
村松の海岸
宇部市は瀬戸内海に面した都市ながら海岸が工場の敷地になっているところが多く、自然の海を眺められる場所は東側に集中しています。東岐波の広大な干潟とは対照的に、村松周辺は岩場が目立ちます。キワ・ラ・ビーチ周辺に散在する岩が丸っこくて霜降山で見かける薄茶色基調なのに対し、村松の岩は多くが黒々としていて尖っています。Vol.54「遙か昔に掘削された小運河?」のような小さな岩脈もみられます。
色調の異なる岩
白を吹き付けたような岩脈
海に突き出た嶽ヶ鼻(たけがはな)と呼ばれる場所は、荒い岩がひときわ目立ちます。昔は地元で生産されるレンガを運び出す出荷場があったようです。船積み場としての賑わいは現在では想像するのも困難で、それらしき石組みなどがみられるだけでした。
嶽ヶ鼻の小さな入江と切り立った崖
嶽ヶ鼻を海側から撮影
レンガ出荷場跡?
波の高い日の嶽ヶ鼻は、押し寄せる海水が磯に叩き付けられ波飛沫となります。その様相は日本海の荒波を思わせ、波の穏やかな瀬戸内海とは思えない景色です。近寄りがたい感じの険しい地形はかつて修験者の聖地であり、雨乞い祈願も行われたことからも特別な場所だったことが窺い知れます。
荒波の海岸と岩が混在している浜辺
嶽ヶ鼻周辺の航空映像
文責/宇部マニアックス(山本健二)
宇部マニアックス ウェブサイト
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※2025年03月12日に修正・更新した記事です。 お出かけの際はお店の公式サイトやSNSなどで最新の情報を確認してお出かけください。