地元探訪記 Vol.85
『山陽道を歩く ③しょうぶガ浴道』
Vol.67で紹介した「どんだけ道」の県道入口から西側の国道2号に出るまでの区間は、しょうぶガ浴(えき)道と呼ばれています。厚東川中学校へ入る道と大坪川の間に入口があるので、そこからどんだけ道に向かって歩いて沿線を観察してみました。
国道2号線側
住宅の中を通る舗装路の突き当たりに説明板があり、そこから山沿いの道になります。厚東駅前にある説明板
説明板拡大
この辺りは戦前、街道に沿って旧陸軍航空廠による弾薬輸送の鉄道が建設されていた場所です。厚東駅から最初の説明板がある辺りまでが未成のまま戦後を迎えましたが、北側はほぼ完成していてしょうぶガ浴道も影響を受けた可能性があります。道中で敷設の痕跡が分かる場所は見つかりませんでした。山道に入る場所
少し視界が開けた先で、突然山側に近代的なコンクリート階段が現れます。これは宇部丸山ダム湖の水を山陽小野田市へ送る工業用水道で、春日の集落の高台から水を落として県道と大坪川の下をくぐるサイフォンです。次に道が進路を東に変える地点で一里塚跡と茶屋跡の石碑に出会います。茶屋は身寄りの無くなったオカツという看板娘で繁盛したと伝わっていますが、今は周辺に民家もなく隔世の感があります。工業用水が横切る場所
一里塚跡を過ぎると、大坪川の向こうに県道とどんだけ道の看板が見えてきます。どんだけ道と共に、しょうぶガ浴道も街道ウォークを嗜む人々に今と昔が交錯する題材を提供してくれています。一里塚跡の石碑
県道とどんだけ道入り口
文責/宇部マニアックス(山本健二)
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※2023年07月06日に修正・更新した記事です。 お出かけの際はお店の公式サイトやSNSなどで最新の情報を確認してお出かけください。