地元探訪記 Vol.114
『浜通り交差点を横切っていた水路』
浜通り交差点の航空映像(現在)
市街部の道路は、土地利用と往来の利便性を考えて概ね碁盤目状に整備されます。それだけにイレギュラーな斜めの道は目立ちます。そのような路地が産業道路と浜通りの交差点の西側にあります。通行禁止にはなっていませんが、産業道路側の歩道で分断されるため車通りがなく人も殆ど往来していません。地理院地図にも記載があるこの奇妙な路地の存在は、自転車で市内を巡る活動を始めた早い時期に気づいていました。
この斜めの路地は、昔あった水路を埋め立てた痕跡です。昭和30年代後半の航空映像には浜通り交差点を斜めに横切る水路が写っています。同時期の都市計画図に原田橋という記載もみられました。この水路を「あか川(漢字表記不明)」と呼んでいたと地元在住者から聞いたことがあります。しかし河川名を裏付ける資料や川だった時代の写真はまだ見つけられていません。
遙か昔、真締川の前身となる川は現在の浜通り交差点の南あたりを流れて居能に注いでいました。新川の掘削(Vol.1)で旧河川周辺が干上がり、鵜ノ島開作一帯の田に水を回す用水路と排水路が整備されました。あか川はそのうちの一つと考えられます。住宅が建ち並び田も殆ど消えてしまった現在でも、注意深い観察と地図などの客観資料の助けを借りて昔の景観を再現できないだろうかと思います。

陸橋から撮影した浜通り

水路が通っていた位置

地理院地図の斜め路地

斜めの路地の入り口
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歩行者用信号(手が届く低さ)
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文責/宇部マニアックス(山本健二)
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※2025年11月28日に修正・更新した記事です。 お出かけの際はお店の公式サイトやSNSなどで最新の情報を確認してお出かけください。






