Q.
骨粗鬆症リエゾンサービスとは何ですか。
A.
リエゾンとは「連絡係」と訳され、骨粗鬆症におけるコーディネーターの役割を意味します(日本骨粗鬆学会HPより)。その目的は、最初の骨折への対応。骨折リスク評価、新たな骨折の予防です。英国や豪州ではすでにコーディネーターの活動によって骨折発生率が低下しています。日本でも他職種連携によって骨折抑制を推進するリエゾンたちの活躍が期待されてきています。
骨粗鬆症と骨折の予防と治療について、患者さんと医師との間、医療スタッフの間、医療機関の間の緊密な連絡を通して情報提供と共有を行います。例えば、骨粗鬆症の治療計画と経過の道標について患者さんへの説明と理解、医療機関内のスタッフの知識・治療計画の標準化、骨折の手術を行う急性期病院とリハビリ医療機関との連携などがあります。当院でも2人の看護師がリエゾンの資格を有しています。骨粗鬆症の注射剤による治療計画、腰椎圧迫骨折後の治療計画、骨粗鬆症の治療経過における検査などで患者さんをリードしてもらっています。
リエゾン制度は、日本骨粗鬆症学会が認定する資格で、看護師、薬剤師、理学療法士などが試験に合格すると認定されます。現在、全国的にリエゾンが増加してきています。
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かわかみクリニック院長 川上不二夫先生
■プロフィル
昭和57年:山口大学医学部卒業 岩国市医療センター、小郡第一総合病院勤務を経て平成16年宇部市野原でかわかみ整形外科・小児科クリニック開業。日本整形外科学会専門医、日本体育協会スポーツドクター |
(2017年2月8日 サンデーうべ掲載) |