Q.
最近、緑内障と診断されて、一日1回使用する点眼液を処方されました。毎日点眼をするように指示されましたが、時々忘れてしまいます。どうすれば、忘れずに点眼を続けることができるのでしょうか?(59歳、女性
)
A.
緑内障は、視神経が徐々に弱ってしま い、見える範囲(視野)が狭くなってしまう病気です。緑内障は生活習慣病ではないので、普通の生活をしていれば日常生活の注意点はありません。緑内障の治療では点眼液を毎日忘れずに続けることが最も大切です。
薬を眼に点眼することを習慣づけるために、次の点に気をつけてください。
・目につきやすいところに点眼液を置きましょう。毎日歯を磨く洗面所などが良いと言われています。冷蔵保存が必要な場合には、冷蔵庫の中の目立ちやすい、決まった場所に置きましょう。
・毎日行う行動と関連付けて、点眼を行いましょう。お風呂に入る前、顔を洗う前、食後にお茶を飲む前などに点眼をする習慣をつけましょう。
・点眼をしたら、カレンダーなどに毎回印をつけましょう。自分がきちんと点眼が出来ているかの確認ができます。
・家族の方にも協力をしていただき、点眼を忘れないように時々声掛けをしてもらいましょう。
緑内障はとてもゆっくりと進行するので、治療を中断してもすぐには見えにくくなりません。しかし、一度悪くなってしまうと回復しません。5年後、10年後の良好な見え方を保つために点眼液の継続が大切です。
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くまがい眼科院長 熊谷 直樹先生
■プロフィル 神奈川県出身 平成2年横浜市大医学部大学院修了 医学博士
ニューヨーク大学医学部留学 横浜市大眼科講師を経て平成8年山口大学医学部眼科に赴任 平成13年より山口大眼科助教授 平成19年くまがい眼科開院 日本眼科学会認定専門医など |
(2017年4月12日 サンデーうべ掲載) |