◆生活感のないスッキリした暮らし
「どんなお家にしたいですか?」とお聞きすると、「生活感のないスッキリした家」という答えがよく返ってきます。単純にイメージすると「何も出ていない部屋」が連想されます。全てを収納して暮らすのは確かに見た目は綺麗ですが、実際はとても面倒臭く、よほどの覚悟がない限り長続きはしません。ズボラな私には全く向いていないので、我が家もそれなりに物は出ていますが、それでも訪れた人は「物がない」「スッキリしている」という印象を持たれるようです。
実はスッキリ見えるかそうでないかは、物をただ何となく置いているか否かによって変わってきます。雑貨屋さんや本屋さんを思い出してみてください。沢山の商品が所狭しと置いてありますが、散らかっているとはあまり思いませんよね。家も同じです。大好きな物を意思を持ってディスプレイしていれば、決して散らかっているようには見えないのですが、ただ何となく置きっ放しになっている物などが多い場合は散らかって見えたりします。
キッチンにしても、出ている方が便利な場合は多々あります。我が家もよく使う決まったアイテムだけは常に出しています。そういったアイテムを選ぶ際の自分ルールとしては、見ていてご機嫌になる物であること。悩んだら買わない、むしろ一目惚れ買いが多いです。たまたま訪れた尾道のセレクトショップで出逢ったホーロー容器。かれこれ15年程、お砂糖とお塩を入れて使っています。むしろ見ていて嬉しくなるアイテムの一つです。
ごちゃごちゃして見える調味料やラップ類は、出来るだけ見えないように引き出しに収納するようにします。調味料やラップ類はいろいろな色が使ってあり、それらが組み合わされることにより散らかって見えがちなのです。もし引き出しにしまうのは面倒だから出しておきたいという方がいらっしゃったら、そういった場合も全部を出すのではなく、本当によく使う物に厳選するだけでスッキリと見えると思います。
★★★ Movery Life(マブリーライフ)とは『より良い暮らし』という意味で、山口弁の『ぶり』の最上級『まぶり』からとった造語です。★★★
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「片づけパンダ」代表 中村美夕紀さん
NPO法人ハウスキーピング協会認定の整理収納アドバイザー1級のほかルームスタイリスト1級、ファイリングデザイナーなどの資格を持つ。宇部市出身で高校を卒業後、上京。レコーディングスタジオでエンジニアを経験。多くのアーティストの作品に携わる。Uターン後、生来の片付け好きが仕事に。「片づけで体も心もすっきり」をモットーに、片づけで暮らしや人生をより輝かせるお手伝いをしている。
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(サンデーワイド 2019年3月15日号掲載)