Q.
50歳代の男性です。血圧測定を欠かさず行っています。数値も正常血圧の基準(140/9mmHg未満)に収まっています。しかし、血圧を毎日測っていても、さらには正常血圧であっても、恐れていた脳卒中や心臓病を引き起こす可能性があると聞いて驚きました。どうすればよいのか分からず悩んでいます。
A.
最近、注目されているのが「血圧サージ」という血圧の急上昇現象です。血圧サージとは、普段から血圧が高めの人はもちろん、正常な人にも起こる現象で、脳卒中の発症率が倍以上にまで上がってしまうので要注意です。上の血圧が140mmHgを超えると高血圧とされますが、血圧が正常とされる人でも何かの拍子に突発的に急上昇し、非常に高い数値になってしまうことがあります。これが「血圧サージ」と呼ばれるもので、数値が18mmHg
以上になることもあります。しかもそれが毎日のように起こると、脳卒中など循環器疾患になる可能性が高まってしまいます。こうした危険な急上昇は朝に起こりやすいということが分かっています。危険な急上昇が起こりやすいのは、個々の小さな血圧上昇が(煙草、ストレス、寒さ、階段など)、タイミングが重なって起こってしまったと考えられています。血圧上昇の要因が複数当てはまるような方は、生活習慣を見直すなどの対策を行うことをおすすめいたします。
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金沢守クリニック院長 金沢 守先生
■プロフィル
平成2年:山口大学医学部卒業
山口大学医学部附属病院、宇部記念病院、阿知須同仁病院などを経て平成23年9月7日「金沢守クリニック」を開業 |
(2017年11月22日 サンデーうべ掲載) |