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この街この人

地元やまぐちでがんばる人、挑戦する人を紹介します

第19回 目指すのは家族それぞれの理想を叶える柔軟な家づくり

建築士 瀧口 堅太さん


 建築士として住宅をコーディネートするだけでなく、介護系の資格も取得して、高齢者が在宅で快適な生活を送るために必要な住環境設備を組み合わせるなど、介護保険制度を利用したサービスも提供している。
 異色の経歴を持つ瀧口さん。高校卒業後、海外に移住してプロサーファーを志していた。オーストラリア、ハワイ、インドネシアなど、さまざまな国を巡り、各地の風土を肌で感じてきた。プロへの道は断念したが、オーストラリアのバイロンベイというアートの街で過ごした日々が価値感に大きな影響を与え、ものづくりを志すきっかけとなったいう。
 
 帰国後は、職人として仕事に励む父親の意志を継ぎ、建築板金業の道へ。職人として技を極める中でさらなる高みを目指して建築士の資格も取得。また、介護福祉士である母親の影響から介護の奥深さに感心を持ち、福祉住環境コーディネーターや福祉用具専門相談員の資格を取得した。
 目指すのは、"自由で柔軟な住まいで毎日を送る"こと。偏った見方はせず、自宅で楽しく過ごせる家づくりを心掛ける。設計を進める中で最も苦労するのは、施主の思いを表現する時だという。「自分と施主の思いを融合させる、その調整が一番難しい。お客様のニーズに合わせた最良の住まいづくりを行いたい」と抱負を語る。
 社名の由来はバイロンベイのLighthouse(灯台)。その灯りを頼りに航海に出たり、散歩やジョギングなどをする多くの人々が集うとても見晴らしの良い憩いの場所だった。自身の会社もその灯台のように人々の道しるべになり、暮らしをさらに輝きあるものにしていきたいとの想いを込めている。
 休みの日は決まって家族で海に出かける瀧口さん。「すべては海から始まった。サーフィンをきっかけに海外へ行き、さまざまな国の人と話す機会に恵まれた。それが柔軟に意見を聞けるきっかけとなり、その柔軟さや海外での経験が今の仕事に生きている」と話す。
 海から恩恵を受けたことから、今後はサーフショップの経営も視野に入れている。「地元にサーフカルチャーを浸透させ、学生を対象にしたスクールの実施などアウトドアに特化したコミュニティーの場をつくりたい」と爽やかな笑顔を見せた。


問い合わせ
合同会社 ライトハウス
宇部市小松原2−2−3
0836-35-5154
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(サンデーワイド 2019年8月30日号掲載)